メモをとって忘れる

大事なことばかり考えている人になりたくないものである。とりもなおさず、暇でいたいということである。「暇ある身になりて世の事を心にかけぬを第一の道とす」と徒然草にもある。

しかしながら四方八方からいろいろなものが飛んでくる。果ては、四方八方からたくさん受け止めたくさん投げ返すのを価値として、「一人でゲームをしない」を仕事の心得として掲げる人もいる。何も作戦なく巻き込まれてしまうと、四方八方から飛んできたがまだ投げ返していないものが、もやもやと心を占めて、気が塞がってしまう。

そんなわけで、いつのころからか、気にしなくてはならないと気付いたことは全て書いてあって、書いたものは然るべきときに目に入るはずであるという状況を目指すことにした。気になることはメモして忘れる。ただし、メモは見るはずのところに置いておく。すると、オリーブ油が流れるように滑らかに学習と探求をすすめていくというテアイテトスに、ちょっと近づける。

このごろは、Emacsのhowmで暮らしている。