このごろのよみもの(2014年11月)

このまえ日本に帰って本屋をうろついた。いくつか読み始めた。

  • 飯倉照平『中国民話集』登場人物がすぐ死ぬ(日本の民話もそうかもしれない)。
  • 神取道宏『ミクロ経済学の力』。著者をいちどだけ見たことがあって、どういう人だったのだろうと思って、読んでみた。たいへん親切な本。この本の補論Dというところをみて、おもいだしたのは、一度、休みを取って東大の図書館に行ってKoopmans, “Three Essays on the State of Economic Science”のはじめのほうを読んだ。そこで、価格は情報の節約だというせりふをみたのだった。
  • 竹内啓『賭けの数理と金融工学』もとになったShaferとVovkの本は長くて大変だなあとおもっていたので、助かった。5章の有利な賭けのところをみて、そりゃそうだなとおもって、なにがしかの具体例を計算してみたけれども、ちょっとした確率分布の変化にだいぶ敏感に戦略が変わってしまうので(というか手持ちの情報がどういう確率分布をもたらすのかあまりよくわかっていないので)あった。このへんの話の登場人物を多くしていくと何が起きるかは、ちょっと気になる。
  • 宇治拾遺。最初の話をよみおえて、翁は誰だったのだろうとか言っていて、題を見ると誰だったのかわかるなどする。